人間も含めて生物は、成長期を過ぎておとなになると外見的にはあまり変化が見られなくなります。
しかし、より長い時間で見れば成熟は「老化」と並行して進んでいることが分ります。生物は個体の誕生、成長、老化、死亡という生命のサイクルを繰り返す中で、種としての生命を遺伝子を通じてバトンタッチして、「永続的な命」をつなげようとしています。
組織もしばしば人間になぞらえて表現されていますが、生物の種におけるほど明確な「生命のサイクル」はありません。誕生−成長−成熟−衰退−死滅、といったライフサイクルを見出せるケースもありますが、個別の組織ごとにそのパターンは大きく異なっています。
われわれ人間の場合も一旦成人になると、意識して行動しない限りなかなか変化を起こしにくくなります。外見的成長が止まるのと相前後して内面の成長が止まってしまう傾向にあります。
個人が「変われない」ことからいろいろな不都合が生じていますが、組織の場合は「変わらない」「変われない」ために、時によると”突然死”のような悲劇に見舞われることがあります。大きな組織であればあるほど、その被害、悲劇は大きくなります。
変われない組織が経験する悲劇には、@おごりが招く挫折 Aパラダイムシフトを見逃す Bカリスマリーダーの落日 があります。
@おごりが招く挫折
「業界NO.1」や「名門老舗企業」に見られるケースです。長年業界に君臨してきたことから、お客さんの意見や感じ方より、自社の意見や考えの方が正しいとの思い込みを抱いたり、自社の都合をお客さんの利益に優先させる処置がまかり通っている、という実態があります。その姿勢が事故や事件をきっかけに公になったときには、世間のひんしゅくを買い、お客さんの信用を一気に失ってしまいます。
Aパラダイムシフトを見逃す
その組織が成長発展を遂げた原動力になった環境やビジネスの仕組みがすでに通用しなくなったにもかかわらず、「過去の成功」にとらわれてそこから先に進めなくなっている組織に見られる現象です。変化する事態への対処が遅れる結果、取り返しのつかない状況になります。
Bカリスマリーダーの落日
一代で大企業まで育て上げたワンマンかつカリスマリーダーの支配する会社でしばしば見られる状況です。大企業であるにもかかわらず、経営的判断や決定の権限はそのリーダー1人に集中しており、長年の習慣から役員も含めてリーダー以外の社員は、考えたり自ら行動したりせずにトップの指示に”忠実に”従う状態になっています。カリスマリーダーが、@やAの過ちを犯せばそれが直ちに組織の失敗につながってしまいます。
「変われない」「変わろうとしない」組織の行き着く先には、これらの悲劇が待ち受けています。
変わることの必要性に気づく1日セミナー
2007年04月19日
